虹を操る少年

東野圭吾さんの「虹を操る少年」を読みました。



音楽ならぬ光楽を演奏する少年。光を使って演奏をする、そのことで人々に感動を与える。
しかも、それが麻薬性を持つ。一度演奏を見たら、しばらくすると禁断症状が現れ、また見たくてしかたがなくなる。

私は、この小説を読んでいて、そんな絵が描きたいなあと思いました。

麻薬性とは言わないけれど、あの絵をまた見たいと思うことはあります。
見て喜びを感じる絵というものがあります。

ローヤル洋菓子店跡をどのように利用するかというシンポジウムが開かれましたが、
そこにそのような絵が飾られたら、人々がたくさんやってきて、賑わうのではないかと
思います。

初めこの小説を読みながら思い浮かんだことは、高校生クイズに出てくる生徒たちでした。
この小説の主人公もあのような飛び抜けて優秀な子供でした。
私は、このような優秀な子供たちの行く末は何だろうと想像します。
あれだけの能力をどのように生かして行くのか？
小説の興味はそこにありました。

そういえば、毎年、東大に合格する人がいて、京大、東北大、一橋大などと、すごい大学を上げたら
かなりの人数がいるはずですが、そんな優秀な人たちはその後どうなってしまうのでしょうか。

子供の時は神童と言われ、二十歳過ぎたら唯の人なんでしょうか。

ぜひ、世の中の役に立つ人になって、その能力を生かしてもらいたいものです。

この小説の場合は、光楽というものを生み出しました。
そして、人類の進化に発展する内容でした。

頭に浮かんだのは、キリストのような宗教の開祖的な存在、また猿の惑星のシーザーでした。

それを阻止しようとする集団の存在もありましたが、なぜ爆破事件を起こしたのか、いま一つわかり憎かったです。
進化には、必ず、それを拒む存在というものがあるのだと言っていましたが。

光楽を演奏できる人は、一人ではなく他にもいるのです。キリストを殺してもキリスト教が消えなかったように。