Quantcast
Channel: 絵画指導 菅野公夫のブログ
Viewing all 3006 articles
Browse latest View live

東京のHさん 透視図法の勉強

$
0
0
これまで、基本デッサンでは、この勉強をしませんでした。
やってみて、重要だとわかりました。

わかっているだろうと思っても、しっかりわかっていないということがわかりました。

 

水平な面の平行線は、地平線の上で交わる。という透視図法ですが、
上の箱と下の箱では、消失点が異なります。しかし、位置は違ってもどちらも同じ地平線の上です。

真横になっている下の箱は、一点透視ですが、他の角度のついている箱は、全て二点透視です。
いえ、厳密には下もあるので、三点透視です。

ーーーーー

このように箱を二つ重ねて描いていただくとそれぞれの箱の地平線が違ってしまうという間違いを起こすことがわかりました。

これは、指導後のデッサンですので、かなり直して正しい状態に近づけた後です。

ーーーーー

これは、風景画では建物を描くときに必要なことです。
こんな形の建物はありませんが、これをビルだと考えることもできます。

静物画でも、これを知っていることは重要です。
平らな箱の上に、ピタッと着いた状態で箱が乗っているという感じをしっかりと出すことの勉強です。


私の風景画 10号水彩

$
0
0
昔描いた風景画を直しました。
水彩画の10号です。



本庄の早稲田駅の近くですが、今は、カインズホームなどができて、すっかり変わってしまいました。

風景画を学ばれる方は、このような広々とした風景から描き始めたら良いと思います。

とにかく、何にもないようなところで、地平線の帯をしっかり意識して、しっかりした大地を感じるように、遠近をつかむことからです。たr

-----------
私のこの絵は、透明水彩絵具です。そう言うと、驚かれます。
透明水彩絵具ですが、油絵みたいに描けます。白も黒も使います。
この白い雲を紙の白さで表すなんて面倒です。
しかも、長い年月が経つと、絵の具の塗ってない部分は日に焼けて紙が黄ばみます。
やはり、白いところは、絵の具の白を使わないといけません。

塗り残しがあったり、鉛筆の線が見えていたりするような薄い軽い水彩ではありません。

この方法を本庄第一高校美術部で指導しました。
だから、生徒たちは、油絵に負けない水彩画を作り出しました。

軽い挿絵的な気分で描く水彩なら、額に入れて部屋に飾る程度なら、あの塗り残し水彩でも構いませんが、
展覧会で勝負するなら、私の方法を覚えていただきたいと思います。






香川のTさん 二つのトイレットペーパー

$
0
0
香川のTさんが、二つのトイレットペーパーのデッサンをしてくれました。



本人は、まだ完成していないと言っています。垂れ下がった部分がまだとのことです。
しかし、よく描けていますね。表面のしわまでとてもよく描けています。

実は、これは、私が指導する前に描いたものを見せていただきました。
それが、これです。



これもかなりよく描けていましたが、やはり、トイレットペーパーの形の把握ができていませんでした。
また、空間に関する意識が違いますね。確かな存在感ということも含めて、たった1か月半ですが、このようになりました。

私は、どのくらいデッサン力がついたか比べるために、敢えて同じものを描いていただきました。

香川のTさん 二つのトイレットペーパー完成

$
0
0
香川のTさんが、完成させてくれました。



今度は、下がっている部分がキリッとしましたね。
木目も描いて更に完成度を増しました。

いいですねえ。

今日のデッサン

$
0
0
今日は、デッサン会でした。

私が描いたデッサンです。それぞれ50分で描きました。

 

香川のTさん 箱のデッサン

$
0
0
コメントをいただいたように、香川のTさんも箱のデッサンをしてくれました。

  

この三枚を描いてくれました。

水平な面の上にある平行線は、地平線の上の1点で交わるように見える

これが、透視図法のルールです。

1枚目は、上の箱の三本の線が右に行って閉じます。
同様に、左に行く3本の線も左に行って閉じます。その閉じた点がどちらも地平線の上になっていればよいのです。

下の箱は、ちょっとわかりにくいですが、手前の上にちょこんと見えている三角形の線と箱の下の線を使って、左右の閉じる点を見つけます。
上の箱とは違う位置になりますが、閉じる高さは地平線の上です。
そうなっていれば、下の箱の上に上の箱がピタッとかさなっていることになります。

2枚目は、箱の上に片側だけ乗せてくれました。
これは、上の箱の乗っている部分の右の面が違います。
少し立ち過ぎています。もっと左に傾くでしょう。
下の箱の上の面は、右に行って閉じるでしょうか?
あれ?、左に行っても閉じるか心配ですね。

3枚目は、同様に片側だけ乗せてくれました。
やや上に向かう遠近を使いすぎたような気がします。
また、下の箱の透視はどうでしょうか。かなり隠れていますが、
見えない部分を見えている部分で延長して考えたとき、右に行く線は地平線で閉じるでしょうか。

ーーーーー

この箱を重ねて描く勉強は、今までの通信指導ではほとんどやってきませんでしたが、
今回やってみて、かなり重要だと思いました。

これは、風景画を描くときに、建物を描くための必要なアイテムです。
もちろん、箱のようなものを静物で描くときも必要です。
いままで、基本デッサンでこれをやらなかった人は、ぜひやってみてください。
しかし、指導者がいないと自分では間違いになかなか気づけないかもしれませんね。


加須のIさん 木のデッサン模写

$
0
0
加須のIさんが、風景画の基本練習のため木のデッサンを模写しています。

   

デッサンの参考例を見て、模写したものです。
こうしたパーツ練習をしっかりやった後、実際の風景に入ると風景も描きやすいだろうなあと思います。

私の絵 水彩10号

$
0
0
昔描いた水彩10号を直しています。
人物を描き加えてみました。




マンガ西洋美術史 02

$
0
0
マンガ西洋美術史の02を購入しました。
このシリーズは三冊出ると予告されています。
三冊目は、まだ目にしていません。1月に出る予定と聞いています。



中野京子さんが書いているので、興味がわきます。

私は、ボッチチェリーの本名は、アレッサンドロ・ディ・マリアーノ・フィリペーピだと思っていました。
この本によると、アレッサンドロ・ディ・マリアーノ・ディ-ヴァンニ・フィリペーピだと書いてあります。
ヴァンニが付いています。

通称は、サンドロ・ボッチチェリーですが。

因みに、ボッチチェリーは、小さな樽という意味で、お兄さんが大きなお腹だったので、そう呼ばれたと言います。
この本では家族みんながそう呼ばれたと。

お兄さんが目立つ人で、あの腹の出てる太った人の家の人というような感じで呼ばれたのでしょうか?

私たちも、誰ちゃんの家の人なんて言いますよね。

ESさんの制作 20号

$
0
0
デッサン会のESさんが、風景画を始めました。

昨年までは、木材を積み重ねた絵を描いていましたが、今年はこの枯れ木の林です。



しっかりデッサンを取ってくれました。

私は、下絵をがっちり描かせます。このくらいまで描いてあれば、色塗りに入っても良いといいます。

色を着けるのだから、鉛筆はアバウトで良いと考える人がいますが、それでしっかり描ける人は良いのですが、
素人はこのくらいしっかり描いてから色塗りに入ることをお勧めします。
そういう意味では、お手本になりますから、このESさんの描き方をしっかり見てください。

これは、木の描き方として参考にしていただけるでしょう。
適当に描くと木がホースのようになったり、電柱のようになったり、ビニールテープのようになったりします。

細かい枝などもたくさんあるので、適当に描きがちですが、適当に描くと本物の感じになりません。
細かい枝まで、しっかりとよく見て描く必要があるのです。

ただ、現実を見て描く場合でも、現実そのままでは、良くないこともあります。
それは、少し形を変えてやる必要が出てきます。
構図上問題がある場合、邪魔なものがある場合、リズムとバランスの問題で自然を変えます。
私はそれを足し算引き算と言っています。

この絵でも、かなりそれをやっています。
それについては、自分でわからない人は、きちんとしたアドバイスのできる人に見てもらう必要があるでしょう。





東京のHさん 箱のデッサン

$
0
0
東京のHさんも、箱のデッサンをしています。

これは、透視図法の勉強なのですが、きちんと理解していただくために、何度もやり直しをしてもらっていました。

 

それぞれの平行線が地平線で交わることを理解していただく勉強でした。
やっとわかっていただけたようです。

香川のTさん キャベツのデッサン

$
0
0
香川のTさんが、キャベツのデッサンをしてくれました。

すごいです。ご覧ください。



もう私のアドバイスなしにここまで描けるようになりました。

ちょっと気になることは、輪郭線の問題です。
やや単調で、難しく言うと後ろが描けていません。

後ろなんか見えないから描けるわけないと思います。
その通りです。しかし、後ろの空間がわかるように、後ろにもキャベツの量感を感じるように描くということが
求められます。
今は、極端に言うと、輪郭線が薄っぺらで、ボリュームがないのです。やや団扇状態です。

それで、解決策をアドバイスしました。


加須の I さん 50号制作開始

$
0
0
加須のIさんが、50号の制作に入りました。

いま、鉛筆の下描きができたところです。



雑木を背景にして落ち葉がたくさんあるところに、粗大ごみのような感じでいろいろ並べました。
私は、このような物で構成する静物に魅力を感じます。
外に出た静物画です。

これにより、単なる当たり前のいかにも静物画というイメージではなくなります。

かつて、栃木のTさんが靴を描くときにも、部屋でいくらやってもわざとらしいので、外へ出てみたらと
アドバイスをして、成功しました。

他の方たちも、何人かこの方法で成功した人がいます。

風景画でも、何かテーマ性のあるものという時、これに似た絵になることがあります。

静物画と風景画の中間に位置する絵画と言えばいいでしょうか。



東京のHさん 箱のデッサン

$
0
0
東京のHさんが、箱のデッサンを何度も勉強しています。
今度は、箱を斜めに重ねてくれました。



ここまで描けたら、もうこの勉強は終了で良いと思います。
二点透視だけでなく、三点透視も理解してくれました。

左下へ向かう線が狭くなっていることを見てください。

美術史クイズ152

$
0
0
久々に美術史クイズです。

美術史クイズ152

1、この絵は誰が描きましたか?



2、何派の画家と言われますか?

3、この絵は、どこの都市の何という美術館にありますか?


今日のデッサン 

$
0
0
今日のデッサン会で描いた私のデッサンです。

それぞれ50分で描きました。

 

一枚目は、顔を10分描いて、だめなので、描き直しました。
それで、時間を使ってしまい、手が描けませんでした。

二枚目は、終わってから気が付きましたが、左側の足が大きいです。
長さも長いです。

ESさんの20号制作

$
0
0
ESさんが、20号の風景画を進めてくれました。



何日か前に形を取ったと思ったら、もう色塗りがこんなに進んでいました。

しかし、この絵はここからが大変です。
細かい枝がたくさんあるからです。

下の地面の凸凹も描き込むと魅力があります。

その二つが見せ所です。

美術史クイズ152  解答

$
0
0
美術史クイズ152 解答

1、ティツィアーノ

2、ヴェネツィア派

3、フィレンツェのウフィッツィー美術館


ーーーーーー

中野京子さんの「マンガ西洋美術史02」の中に、ティツィアーノの生涯が書かれています。
私は、ティツィアーノの生涯については、初めて知りました。
美術史を全般的に勉強する場合、専門家でもない限り一人一人の画家の生涯については、なかなか勉強する機会がありません。
だから、今回中野さんが書いてくれたこの本は、とても有り難いと思います。

私は、以前里中満智子さんが書いたラファエロについての本を読みました。それもラファエロの生涯についての楽しいマンガでした。

文字だけが並んだ画家の生涯についてだと、どうしても途中まで読んで飽きてしまいますが、漫画は有り難いなあと思います。
どんどん有名な画家について漫画で紹介してほしいと思いました。

ーーーーーー

ヴェネツィア派というと、私は4人の画家を頭に入れています。
ジョルジョーネ、チントレット、ティツィアーノ、ヴェロネーゼです。

ヴェロネーゼは、パリのルーブル美術館にモナリザと同じ部屋にある「カナの婚礼」が有名です。
ルーブル美術館で最も大きな絵です。

チントレットは、私がヴェネツィアへ行ったとき本物を見て、絵が黒いなという印象を持ちました。
「キリストの磔刑」を描いた絵が強烈に印象に残っています。かなり大きな絵でした。(横12m、縦5m)
チントという言葉は、絵の具の名前で知っている人も多いはずです。
チントとは、染粉を意味するようです。実家が染物屋だったそうです。

ジョルジョーネについては、あまり知りませんでした。
このウルビーノのビーナスは、ジョルジョーネの絵を参考にして描かれたということでジョルジョーネを知っていたくらいです。

しかし、今回中野さんの本を読んで、ジョルジョーネとティツィアーノの関係を知りました。
ジョルジョーネは、ティツィアーノと共同で絵の制作をしていたそうです。
しかし、ジョルジョーネは、30歳でペストで死んでしまいます。
ティツィアーノは、その時20歳でした。ジョルジョーネが請け負った絵の仕事がたくさんあったので、その途中になっていた絵を
ティツィアーノがほとんど仕上げたそうです。

大学生のAさん  30号制作

$
0
0
大学生のAさんが、大学の宿題で、30号の水彩画を描いています。

Aさんは、大学の美術史学科の3年生です。

美術史学科なので、入試には実技はなく、絵を描いたことがない人でしたが、
美術史を勉強するのに、描いたことがないのではいけないと思い、入学と同時に私の基本デッサンを受け始めた人です。

半年の基本デッサンをした後、初めて30号の水彩画を描かせ、群馬県展に出品させたら、いきなり特選になってしまいました。
二年生の時は、学校の勉強が忙しくて絵を描きませんでしたが、昨年はまた群馬県展に出してみたいということで、やはり30号描かせたら、
また特選になってしまいました。

今回のこの30号は、私の指導としては、3枚目になります。



今までの2枚は、物置に靴を置いた絵と、バレーボールを置いた絵でしたが、今回は、初めて部屋の中のテーブルの上に物を置いて
描きました。この方が平凡になってつまらない絵になりがちです。
しかし、Aさんは、ハーモニーを捕まえることができるようになったため、とても美しい空気が描けています。

構成は、かなり研究してくれました。メインは時計です。
ただ、大学の課題なので、時間的に制約があって、完全には構成が追究できていません。

これは、もう少し描き込んで、密度を上げてもらいたいと思います。

細谷さん 浦和で個展

$
0
0
浦和の細谷さんが、浦和駅前にあるコルソデパートの裏で個展をしています。

和真という眼鏡屋さんの地下1階です。

  

 

 

会期は、15日(日)までです。

私は、土日で1泊して見てきました。

せっかくなので、東京のFさんとHさんもお誘いして、浦和でお会いしました。
通信指導の生徒さんにお会いすることはなかなかないので、今回はお会いできてよかったです。

加須のIさんにも、来てもらって、Fさんと会ってもらいました。
お互いにブログで作品を見ているので、話が弾みました。楽しいひと時でした。

Viewing all 3006 articles
Browse latest View live