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Channel: 絵画指導 菅野公夫のブログ
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石膏デッサンについて

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デッサン会の人と話していたら、「石膏デッサンをしていると言ったら馬鹿にされた」と言っていました。

「なにそんな素人みたいなことをやっているんだ!」と言われたらしいのです。
それで、とても悔しかったそうです。

世の中には、石膏デッサンをやっていると素人だと感じる人がいるのでしょうか?

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私は、いま、デッサン会の人たちに石膏デッサンをやらせています。
どこがいけないのでしょうか?全くいけないとは思いませんが。

私の生徒さんたちは、平均年齢70歳です。最高齢は82歳ですが、その方たちが石膏デッサンをしています。
そして、絵は50号や60号を描いて、最難関の埼玉県展に全員が入選しています。
私の指導を受けて、入選しなかった人はいません。

だから、世の中の人たちは、妬みがあってそのように言う人もいるのでしょう。

ただ、私は大真面目で、石膏デッサンを教えています。

一つには、実力をつけてやりたいからです。
「どうせ自分は美大を出た人には敵わない、素人だから」という気持ちを持たせないためです。
世の中には、美大を出たプロと比べて、劣等感を抱えたまま絵を描いている人がたくさんいます。
私は、絵は何歳からでも始められる、誰でもプロに負けない絵が描けるようになるという実践をしています。

そのためには、石膏だって美大生に負けないように描くことができるよという力をつけてやりたいのです。

デッサンは、本気でやると、何年かやれば必ず上手くなります。
それは、きちんとした人に教えてもらえばという条件付きですが。

いま、デッサン会は丸5年になろうとしていますが、漸く人物で県展に挑戦できる人が出て来ました。
大幅にやり直しをさせることなく、本人の力でほとんど私が求めるレベルの絵になりました

月に4回の勉強会で、内容はクロッキー、人物描き込み、石膏デッサンです。
クロッキーは、200枚を超えたでしょうか。人物描き込みは、月に4枚弱。(自分がモデルをやるときがあるので)

石膏は、何カ月もかけて一枚のデッサンを追究しています。しっかりかけるまでやるので、短時間で合格をもらえる人はなかなかいません。一生この一枚を描いていたっていいんですよなどと言われています。
そのような追究をさせています。

これを馬鹿にすることはできないと思います。

よくその年でそんなことをと言うなら、それは逆に「おみごと」というべきでしょう。
頭が下がりますと言ってくださる人もいます。

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基礎もできないで、生意気言うなと思いますね。
デッサン力がないまま、人物なんか描いていたら、何十枚描いていても、ろくな絵になりません。
石膏デッサンは馬鹿に出来ないですよ。

というのが、私の結論です。

極論を言えば、「絵はデッサンだよ」とおっしゃる先生もいます。
私の近くにいる天才的なすごい画家でさえ、そうおっしゃっています。

それを、ど素人が石膏デッサンを馬鹿にしているという。
聞いただけでその人は絵なんか分かってないのだろうと思う。

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もう一言、

私のデッサン会で、県展に入選しない人は一人もいないというのは、事実ですが、
それには、条件があります。それは、私が要求することに素直に我慢強くついて来られるという条件です。

まず、私は生意気な人は教えません。言われたことに誠実に反応できる人でないとダメです。
それから、私の要求はある意味で過酷です。この部分は遠慮しないでもっと上手に描けといいます。
簡単に言えば、無理な要求です。しかし、上手とは、写真に近づければ良いので、特に難しいと思っていないのです。

そのような過酷な要求に答えられる根性の持ち主でないと、ついて来られません。

また、時には、何回言ってもダメだったりすると、馬鹿チョン扱いをすることもあります。
そんなことにもへこたれないだけの根性がないとダメです。

それでも、大人に教えているので、あまり酷いことは言えませんが。
高校生なんか、言われて涙をこぼしている生徒は山ほどいました。
私の酷い言い方に、頭に来て、なにくそと思った生徒はたくさんいたはずです。

だから、指導者は憎まれ役なのです。

力がないくせに先生のお陰で入選させてもらっていると非難する人もいるようですが、
じゃあ、あなたもこの指導を受けてみますか?
私の過酷な要求についていけるなら、あなたも入選できますよ。と私ははっきりいいます。

私は入選レベルでなく、私のレベルを生徒に求めています。
自分ならこうするということを教えています。特に展覧会の結果だけを求めているのではありません。
だから、出来上がった絵は、入選レベルではありません。私の要求に100パーセント答えられたら、楽々入選、もしくは特選のレベルになるでしょう。そのレベルを求めて指導しているので、落ちる人はほとんどいないのです。

しかし、私は大真面目で教えているので、インチキで入選している人とは全く違います。
ごまをすることも嫌いですから、実力で勝負しています。
ただ、私は自分の生徒たちをロボットにするつもりはありません。
私なら、こうすると言いながら、いくつかの選択肢を与えます。
その中から選ばせます。答えはいくつもあるからです。
言われたことに納得できなければ、納得できることだけやってみてくださいと言います。
強制ではありません。

さあ、どうですか?みなさん。私の過酷な要求に答えられる根性があるなら、門をたたいてみてください。
私はいつでも門を開けて待っています。

永平寺の門と同じです。志のある人はどなたでも受け入れます。
ついて行けない人は、いつでも出て行けます。






































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